介護に関わる様々な職種
介護現場で必要とされる職種は多い
介護現場では、介護職以外の様々な職種の人が働いています。医療に関することは、医療の専門資格を持った看護職員の手が必要です。しかし、看護職員だけでは要介護者の日常生活全般を支えることはできないので、介護職をはじめとする様々な専門家の手が必要になります。
介護保険サービスには、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、療養型医療施設の3つがあります。これらの施設にはそれぞれ役割があり、求められていることも異なります。しかし、各施設内に配置されている職種にはそれほど変わりがありません。例えば、特別養護老人ホームの場合、施設ケアマネや生活相談員、医師、介護職員、看護職員、機能訓練指導員、事務員、調理師、管理栄養士、歯科衛生士などが配置されます。医師や調理師に関しては、常勤している場合もあれば委託の場合もあります。どのような形にせよ、介護現場で働く人々が1つのチームとなり、協力しながら入所者のケアを行っていくことが大切です。
介護現場で働く職種
介護施設に入所するにあたって最初の窓口となるのが「生活相談員」です。施設に入所を希望している人がどのような状態であるかをまず把握し、入所を希望する理由を確かめます。入所する場合には、入所の優先順位や入所までの待機期間の過ごし方など、介護施設に入所するために必要となる様々な調整を行います。施設ケアマネとの役割が重なる部分もあることは確かですが、それぞれ異なる職種です。
「看護職員」は、入所者の健康管理に関することを全般的に対応します。服薬方法の指導や診察の必要性の判断などは、すべて看護職員が担当する分野です。診察や治療が必要と判断されれば、施設担当の医師へとつなぎます。
「管理栄養士」は、入所者の食事の摂取量や食事内容、栄養状態などを、食事制限の有無など全体的な要素をふまえて判断し、その人に合う栄養ケアプランを作成します。実施されている栄養ケアプランの経過を観察し、必要に応じて対応していきます。
「機能訓練指導員」は、入所者の心身の状態に応じた機能訓練計画を立てます。身体を動かしたり頭を動かしたりと、機能訓練の内容は入所者の状態によってそれぞれ異なります。この際、入所者が無理なくリハビリを楽しめるよう、ゲーム要素を動きに取り入れるなどの工夫が必要になる場合もあります。
「歯科衛生士」は、入所者の口腔ケアを実施します。常駐ではなく週に1回施設に訪問してケアや指導を行います。個別対応が必要と判断された入所者には、その人の状態に応じた口腔ケアマネジメントが計画され、治療が必要と判断されれば歯科医師へとつなげます。